AIチャットを安全に使う3つのチェック:用途別リストと比較【2025年版】

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本記事は、各社の公式情報をもとに「一般的なポイント」をわかりやすくまとめたガイドです。最終判断は、必ずご利用サービスの最新の規約・設定をご確認ください(※法的アドバイスではありません)。
最終更新:2025-09-15

目次

この記事でわかること

  • AIチャットを“安全に使えるか”の判断材料がわかる
  • そのために見るべき、公開情報の透明性自分で選べる設定(学習オフ/履歴/保存先・処理地域)の有無のチェック方法がわかる
  • 使い方(生活/クリエイター/企業)ごとの確認ポイントと、主要サービスのかんたん比較

まず結論(かんたんに)

  1. まず“共通の3点”を押さえる。「学習に使われるか」「履歴を制御できるか」「保存先・処理地域がわかるか」。用途によって優先度と追加チェックが変わります(生活=学習/履歴重視、クリエイター=二次利用/公開範囲重視、企業=契約監査地域境界重視)。
  2. 大手(ChatGPT/Claude/Gemini/Copilotなど)は設定や説明が比較的そろっており、使い方次第でリスクは下げられます
  3. 機密度が高い場合は、企業向けプランローカル実行など、データを外に出しにくい選択肢が有力です。
    ※企業利用では、データが国境を越える場合の法的根拠(SCC/適切性認定等)を契約(DPA等)で確認しましょう。

国やルールの超ざっくりメモ

  • EU(GDPR):EU域外にデータを出すときは厳しい条件(適切性認定、SCCなど)。
  • 中国:サイバーセキュリティ法・国家情報法・個人情報保護法(PIPL)などがあり、扱いに注意
  • 米国など:各社がプライバシー方針地域オプションを公開。MicrosoftはEU内に閉じる選択肢(EU Data Boundary)を用意。

一般的な整理です。実際の適用はサービスや契約プランで異なります。


使い方に応じた確認ポイント(“あるか・ないか”を見る)

普段利用向け(ふだんの生活で使う人)

  • 学習オフ設定の有無(入力が学習に使われない選択肢があるか)
  • 履歴管理機能の有無(履歴オフ/自動削除/一括削除が選べるか)
  • 保存先・処理地域の開示(どこに保存・処理されるかが明記されているか)
  • プライバシーポリシーの明瞭さ(利用者向けに分かりやすく記載があるか)

データ流出などが気になる人向け(個人クリエイター等) ※前述の内容に加えて確認

  • 共有・公開範囲の制御機能の有無(リンク公開/共同編集/ワークスペース可視性の設定ができるか)
  • 外部連携・拡張の権限制御の有無(プラグインや外部アプリ連携の許可制限設定があるか)
  • コンテンツの二次利用・学習に関する選択肢の有無(生成物入力の学習利用や再利用の扱いが明記されているか)
  • データ可搬性と削除手段の有無(エクスポート機能、削除リクエストの窓口・手順が明記されているか)
  • 作品・素材の権利表示の明記(著作権・ライセンス・クレジットの扱いが説明されているか)

機密情報利用者向け(企業・組織)※前述の内容に加えて確認

  • 契約上の保証の有無(DPA等で学習不使用・機密保持・再委託条件が明文化されているか)
  • データレジデンシー/地域境界の選択肢の有無(EU等への滞留オプションや地域固定が選べるか)
  • 保持期間・削除証跡の有無(保持期間の指定や削除の証跡証明を取得できるか)
  • 監査・アクセス統制の有無(監査ログ、SSOSAML、RBAC、IP制限などが提供されるか)
  • 暗号化・鍵管理の選択肢の有無(保存通信の暗号化、KMSBYOKHYOK等の鍵管理が選べるか)
  • サブプロセッサー開示と変更通知の有無(委託先一覧と更新通知の仕組みがあるか)
  • インシデント通知・SLA・認証の有無(通知フローやSLA、ISOSOC等の第三者認証が提示されているか)
  • 専用エンドポイント閉域・自己ホストの選択肢の有無(専用環境やローカル実行のオプションがあるか)

主要サービスのかんたん比較

各サービスの対応状況は、下の「主要サービスのかんたん比較」(普段利用向け/クリエイター向け/企業向け)をご覧いただくと、学習オフ・履歴管理・保存先処理地域などの有無を一括で確認できます。
(スマホは表を横スクロール
できます)

1) 主要サービスのかんたん比較(普段利用向け)

凡例:◎=明確に用意/代表例あり ○=提供あり(プラン/設定次第) △=要確認限定
※“公開情報ベースの一般的な目安”。詳細や例外は各社の最新ポリシー・契約・管理画面をご確認ください。

サービス学習オフ設定履歴管理(オフ自動削除一括)保存先・処理地域の開示プライバシーポリシーの明瞭さ
ChatGPT(OpenAI)
Claude(Anthropic)
Gemini(Google)
Microsoft Copilot
Perplexity
中国系(例:DeepSeek 等)

2) 主要サービスのかんたん比較(クリエイター向け)※前述の表に加え確認

凡例:◎=明確に用意/代表例あり ○=提供あり(プラン設定次第) △=要確認限定
※“公開情報ベースの一般的な目安”。詳細や例外は各社の最新ポリシー・契約・管理画面をご確認ください。

サービス共有公開範囲の制御外部連携・拡張の権限制御二次利用学習の扱いの明記データ可搬性削除手段権利表示(著作権ライセンス等)の明記
ChatGPT(OpenAI)
Claude(Anthropic)
Gemini(Google)
Microsoft Copilot
Perplexity
中国系(例:DeepSeek 等)

3) 主要サービスのかんたん比較(企業向け)※前述の表に加え確認

凡例:◎=明確に用意/代表例あり ○=提供あり(プラン設定次第) △=要確認限定
※“公開情報ベースの一般的な目安”。詳細や例外は各社の最新ポリシー・契約・管理画面をご確認ください。

サービス契約上の保証(DPA等)データレジデンシー地域境界保持期間削除証跡監査アクセス統制(SSORBAC等)暗号化鍵管理の選択肢サブプロセッサー開示通知インシデント通知SLA認証専用エンドポイント閉域・自己ホスト
ChatGPT(OpenAI)○(エンタープライズ)△(地域プラン次第)○(プラン次第)△(契約次第)
Claude(Anthropic)○(エンタープライズ)
Gemini(Google)○(企業向け契約)
Microsoft Copilot○(M365DPA等)◎(EU Data Boundary等)○(専用閉域の選択肢あり)
Perplexity○(エンタープライズ)
中国系(例:DeepSeek 等)

まとめ

AIチャットの安全性は「どの国のサービスか」だけでは決まりません。どこに保存され、どこで処理されるかを見れば、安心して使えるかを判断しやすくなります。まずは共通の3点を確認し、使い方(生活クリエイター企業)に合わせて重視する項目を足しましょう。迷ったら、本ページの「主要サービスのかんたん比較」表を見れば一括で確認できます。

  • 判断の軸
    • 保存先・処理場所がカギ。
  • 基本チェック(共通の3点)
    1. 学習に使われるか
    2. 履歴を制御できるか(オフ自動削除一括削除)
    3. 保存先・処理地域が分かるか
  • 用途別の重点
    • 生活学習オフ・履歴管理を最優先。
    • クリエイター二次利用の扱い・共有公開の制御・エクスポート削除
    • 企業DPA 等の契約・監査/削除証跡・地域境界・鍵管理/SLA。※国際移転の法的根拠も契約で確認。
  • 運用のコツ
    • 入力の最小化(匿名化)定期的な見直し

出典

※2025-09-14時点で確認。各サービスの最新ポリシー・設定をご確認ください。

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この記事を書いた人

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